職場のモチベーションを上げるレイアウトの事例

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職場のモチベーションを上げるレイアウトの事例

社員の増員や契約期間満了による引っ越しなどを契機に、オフィスを一新する企業は多くあります。

社員同士のコミュニケーションをもっと活発に行われるようにしたい、風通しのよい職場にしたい、効率を上げるための心理的効果を期待したいなど、レイアウトデザインに対する希望はその企業により微妙に違ってきます。そうした希望を確認しつつ、居心地のよいレイアウトを実現できれば、オフィスの魅力は大きなものとなり、それは業績にもダイレクトに反映されます。

ひとつの事例として、数年前に新設された某省庁では、内閣府をはじめ、厚労省や経済産業省などさまざまな既存省庁から多くの人員が補給されました。

それぞれ専門分野がそのまま課となったわけですが、人員は多かれ少なかれ混ざり合うことになります。また、似たような業務や資格の所管を複数の省庁で進めているため仕事内容が重複し、少なからぬライバル心を持っていたり、ということもあります。

仕事が山積みされていたその新しい省庁では、こうしたぎくしゃくを少しでも早く解決し、スムースなコミュニケーションをとれる状態にしなければなりませんでした。そこで、大きなフロアを全く仕切ることなく使用し、業務の連携が頻繁に発生する課同士を隣り合わせにしたところ、課の境目あたりから徐々にコミュニケーションが取れはじめ、思惑どおり業務がスムースに動き始めました。

2年後には大きな組織改編が行われ、いくつかの課が分解されて人員も省内で大きく動きましたが、その頃には同じ目的意識を持つ同僚として積極的に仕事に関わり合う体制ができていたため、コミュニケーション不足の心配など必要ありませんでした。

また、別の事例ですが、小さな出版社の入っていたビルが老朽化し、引っ越しをすることになりました。原稿の執筆には集中力が必要ですから、業者がそれを機に職場へのパーティション導入を提案し、社員も期待しましたが、会社オーナーは「このままでいい!」と譲りませんでした。結局、一目で見渡せる見通しの良いレイアウトができたわけですが、後年その出版社は大きな成功をおさめ、全国規模の見本市をいくつも開催し、また、この不況の中新しい媒体もすべて成功を収めています。

オーナーいわく「記者も営業も、一人でも多くの人に合うことが大事。理由を見つけて椅子を温めているうちは会社は伸びない。パーティションなど置いたら居座りやすい空気を作ってしまうじゃないか」。毎日新しい人に多く会うのには、相当なエネルギーが必要です。皆が外に出て見晴らしのいい空間にひとりぽつんと残っていたら、それは居心地が悪いですね。引っこみ思案の社員の背中を押し、積極的に外に出ていくような造りが、業績向上を招きました。

良いレイアウトの基準は、その職場ごとで違ってきます。自分の会社には何が必要かをじっくり見直してみることが大切です。

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