アルヒ株式会社

ワークプレイス構築

企画立案、プロジェクトマネジメント、設計・デザイン、施工

WORK PLACE

2022.03

925.6㎡ / 280坪

都心の本社と差別化した、新たな選択肢としての自然に近いワークプレイス

国内最大手の住宅ローン専門金融機関として知られるアルヒ様の、六本木本社に続く第二本社と位置付ける柏の葉イノベーションラボのワークプレイス構築を担当しました。拠点間のつながりも意識しつつ、都心にはない豊かな自然を感じられる独自の空間とすることで、働く場所の新たな選択肢としています。

CONCEPT

柏の葉イノベーションラボでは、同地域で新たに雇用されるスタッフだけでなく、六本木本社に勤める方々の利用も想定されました。そこで考えたのが、この場所を柏の葉キャンパスの豊かな自然を活かしたワークプレイスとすることです。都心に位置する本社との差別化を図ることで、一人ひとりがその時々の気分（Mood）で働く環境を選択できるように、そのコンセプトをMBW（Mood Based Working）としました。

PLANNING

窓から見える景色の良さが大きな特徴でもあるので、居室内には壁を設けず、フロア全体でその開放感を感じられることを起点に考えました。その上でコンセプトを具現化するためには、働く場所の選択肢となるよう、空間内に異なる要素を持たせる必要がありました。そこで、周辺の豊かな自然とつながる窓側エリアにリフレッシュや打合せのためのスペースを集中させることで、MBWが促されるようなレイアウトとしています。

DESIGN

池をはじめとする周辺の豊かな自然をレイアウト以外にも感じられるように、天井には水紋をモチーフにした意匠を“MINAMO”と名付けてあしらいました。形状だけでなく、部分的にミラー素材を使用することで、反射によって景観が取り込めるデザインにしています。また、拠点間をつなぐような、コミュニケーション活発化のためのスペースも要望としてあったことから、フロア中央に円形のモニター席を設け、その象徴としました。

窓側の天井にあしらわれた“MINAMO”。外の景観が反射するミラー素材のほか、窓から見える池を表した水色、そしてアルヒ様のコーポレートカラーである黄色が使用されています。

ワークプレイス全体をつなぐ、大型モニターが設置されたフロア中央の円形席。カーテンによって空間を区切ることで、用途に合わせた使い方ができるようになっています。

本案件では、床と柱と天井の3要素のレイヤーを分解・ダイアグラム化して検討を行いました。各々の要素に新しい意味を持たせることで、オープンな環境を維持したまま、新しい働き方と企業発信を行える空間としてデザインしています。

LAUNCH

完了後には、お客様から「とても良い空間になった」とのお言葉をいただくことができました。このワークプレイスを象徴する意匠となった天井の“MINAMO”は夜になると室内の照明に照らされ、建物の外からもその姿をはっきり見ることができます。柏の葉イノベーションラボでの新たな雇用創出も目的としてあった今回のプロジェクトにおいて、こうして地域の人々の目に留まることもそのきっかけのひとつになればと考えています。

PROJECT FLOW

要件整理

RFPをもとに柏の葉イノベーションラボと六本木オフィスの繋がりを意識したレイアウトを作成しました。
基本設計

窓側のスペースを活かしたレイアウトを作成しながら、社員の方々とワークショップを行い、実用性などを細かく検討していきました。
コスト調整

経営方針の変更などがあり、コストを削減するためにレイアウト及びスケジュールの見直しを実施しました。什器の内容もお客様と再検討し、優先順位を模索しながら意匠性を担保したコスト調整を行いました。
スケジュール管理

コールセンターを常時稼働しながらの工事となったため、工事範囲を1期、2期と分け、仮設の壁を立てるなど音漏れ対策も施しながら工程管理を行いました。

PROJECT DATA

Client: アルヒ株式会社
Project: アルヒ第二本社柏の葉イノベーションラボ
Business: ワークプレイス構築
Role: プロジェクトマネジメント / 設計・デザイン / 施工
Completion Date: 2022.03
Size: 925.6㎡ / 280坪
Location: 千葉県柏市
Category: Mortgage lending