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2019.06.24

<e>の行方

スタッフブログ [伊藤裕一(広報)]

日暮れを待って、今夜も一献。「ひとまず、ビール!」の掛け声から、「こちらは、ハイボールを」の声が交わり、ウィスキーが復権を果たして久しい今日この頃。私自身、好きな銘柄を指折る程度にウィスキーを日常的に楽しんでいます。

ご存知の通り、ウィスキーの生産は、スコッチ、アイリッシュ、アメリカン、カナディアン、ジャパニーズが5大生産地として全生産量の9割を占有。原材料から蒸留法、味や香りまでと個性豊かですが、まずウィスキーの綴りが異なる点に目がいきます。例えば、スコッチならば「Whisky」、アイリッシュやアメリカンならば「Whiskey」と綴るウィスキーが多く、<e>の有無で大方の産地を分別できます。

ウィスキーの語源は、ラテン語で<生命の水>を意味する「アクアヴィテ」を、ゲール語に置き換えた「ウィシュクベーハー」に由来しますが、なぜ、市場の混乱を招きかねない2つの綴りが存在するのでしょうか?

発祥の地を含め、ウィスキー界では、常に時代に翻弄される<スコッチ vs アイリッシュ>の覇権争いの構図が存在。<e>の有無もその覇権争いの産物だそう。時は19世紀後半、当時、ダブリンのビッグ4と呼ばれたアイリッシュを代表する4大蒸留所が団結し、スコッチの最大手DCL社に対抗して大規模な宣伝活動を展開。<e>の有無は、その活動の一貫として配布したPR冊子の中で、「スコッチと一線を画すために、我々はこれからWhiskeyという綴りを用いる!」と宣言したことに端を発するそうです。気が付いてからというものラベルに目を向けざるを得ない<e>の有無ですが、何てことはない。蓋を開ければ、市場におけるPR戦略のひとつだったわけと膝を打ちました。

「われわれもオフィス(office)の綴りから<e>を引いたり、足したりして差別化を・・・」なんて安直な発想が頭をもたげたのは口外できません。悪しからず。



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