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いちご花京院ビル

ビルリニューアル事業

プロジェクトマネジメント / 設計・デザイン / 施工

BUILDING RENEWAL

1,565㎡ / 473坪

杜の都の地域性を映す上質な空間設計で、テナント満足度を高めるオフィス環境を創出

人々の豊かな暮らしを支えるサステナブルインフラ企業、いちご地所株式会社様が所有するビルの共用部リニューアルを担当しました。仙台駅周辺の市場変化に対応し、競争力のある魅力的なオフィスビルを目指して、新規テナントの誘致と既存テナントの長期利用を促進。地域性を反映したホテルライクなラウンジ空間を整備することで、利用者の満足度を高める快適な環境を提供しました。

CONCEPT

「Locality・Innovative・Recruit・Wellness」の4つの軸を基盤に、「杜の都」仙台ならではの自然や風景を感じられるオフィスビルを目指しました。現地視察で触れたケヤキ並木や緑豊かな公園などの美しい景観から着想を得て、その魅力を空間に反映。さらに、ラウンジや会議室にはホテルライクな贅沢さと快適性を取り入れることで、利用者が心地よく過ごせる上質な環境を整備しました。

PLANNING

各共用空間が自然につながるよう意識し、ビル全体として統一感と魅力を高める設計を行いました。外構では街並みとの調和を図り、木々に囲まれたベンチスペースと植栽計画を採用しました。エントランスでは、開放的な吹き抜けのアプローチからエレベーターホールへと続く動線計画とし、色調と照明のメリハリで「場」の変化を演出。この工夫により、日常からビジネスへの切り替えを自然に感じられる空間を実現しました。

DESIGN

エントランスの吹き抜け壁面には、ケヤキ並木に着想を得た木漏れ日のイメージで、三角形のアルミパネルを配置しました。また、天然石風タイルを用いることで、洗練された高級感を演出しています。ラウンジはホテルライクなデザインとして、柔らかな曲線や落ち着いた色合いを取り入れ、リラックスや会話が楽しめる空間となっています。また、様々な高さやデザインの家具をランダムに配置することで、利用者が自分のお気に入りの場所として選べる工夫も施しました。

宮城県の県木であるケヤキをベースとした植栽計画を通じ、街並みとの一体感を持たせました。

木々に囲まれたベンチスペースを設置することで、リラックスできる環境を提供しています。

仙台のケヤキ並木の木漏れ日をモチーフに、アイコニックなエントランス空間を演出。

ケヤキ並木の重なりや木漏れ日の美しさを再現するため、三角形のアルミパネルの出幅を細かく調整し、奥行きのある表現を実現しました。

吹き抜け部分から続くエレベーターホールは、色調と照明にメリハリを加えることで、日常からビジネスへの切り替えを自然に促す空間に仕上げました。

 

サイネージが際立つよう、周囲の照度を調整し、利用者の視線が自然と向く設計としました。

 

ペンダントライトの柔らかな光が上質な雰囲気を演出し、開放感のあるラウンジを彩ります。ヘリンボーン柄のフローリングやファブリックソファの温かみが、落ち着いた色合いと調和し、オフィスでありながらくつろぎを感じられる、洗練された空間を生み出しています。

シックな木目と柔らかな曲線が特徴のシーティングエリア。ボックス席とグリーンが調和し、落ち着いた快適な空間を演出しています。

ラウンジに隣接する貸会議室は、10席とベンチシートを備え、最大20名が利用できるゆとりある空間を提供します。

ガラスパーテーションを採用し、ラウンジと一体感のある空間を表現。利用時にはワンタッチでスモークガラスに切り替えられます。

ガラスパーテーションを採用し、ラウンジと一体感のある空間を表現。利用時にはワンタッチでスモークガラスに切り替えられます。

ラウンジの大きなガラス面を通じ、屋外緑化エリアと視覚的につながるデザイン。ガラス越しに広がる緑と、屋内の温かみのある照明が調和し、自然と人が共存する心地よい空間を演出しています。

 

LAUNCH

本プロジェクトは、お客様と共創しながらアイディアを形にしていくプロセスで進めました。エントランスはLEDビジョンコンテンツが映える設計とし、この要素がビル全体に独自性と魅力を与えています。プロジェクト完了後、お客様からは感謝と満足の声をいただき、ビルの価値向上に貢献できたと感じています。ラウンジは利用者に好評で、また、週一回のパン販売イベントなどを通じ、地域コミュニティとの良好な関係を築く場としても機能しています。

PROJECT FLOW
  • 要件整理

    外構、エントランス、ラウンジ、会議室、喫煙所といった異なる用途から成る空間デザインを通して、ビル全体の付加価値を向上させることが求められました。

  • 概念計画

    4つのコンセプト軸(Locality・Innovative・Recruit・Wellness)を基盤に、地域性を色濃く反映することで、空間の魅力を高め、独自性を備えた選ばれるオフィスビルを目指しました。

  • 基本計画

    ビル全体で一貫したコンセプトを表現するため、異なる機能を持つ空間同士のつながりを重視しました。植栽計画では、地域特性や気候条件を考慮しつつ、協力会社様と共に選定を行いました。

  • 実施設計

    家具や内装材の選定に加え、照明の高さや向き、ドアハンドル、パネルカラーなど、空間を演出する細部にも配慮し、上質で洗練された空間を追求しました。

  • コスト調整

    各スペースの用途、デザイン、機能の優先順位を踏まえ、コストを調整。空間の質を保ちながら、投資すべき部分に焦点を当て、予算に最適な意匠計画を実現しました。

  • 環境構築

    毎週の定例会議を通じて、お客様の声を随時伺い、各フェーズで迅速に反映させることで、高い納得感を得ながらプロジェクトを完工に導きました。

PROJECT DATA

Client: いちご地所株式会社
Project: いちご花京院ビルラウンジ・エントランス・外構改修工事
Business: ビル資産価値の再構築
Role: プロジェクトマネジメント / 設計・デザイン / 施工
Completion Date: 2024.6
Size: 1,565㎡ / 473坪
Location: 宮城県仙台市
Category: 資産運用

CREDIT
企画立案

いちご地所株式会社

プロジェクトマネジメント

株式会社フロンティアコンサルティング

設計・デザイン

株式会社フロンティアコンサルティング

施工

株式会社フロンティアコンサルティング

撮影

株式会社フロンティアコンサルティング

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